カテゴリ:No Sad Songs for Me( 4 )

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実生薔薇
すらりとした姿はチャイナローズの趣。
紅の繊毛にはモスローズの匂い。
枝の質感にはガリカローズを感じます。
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Mme. Melanie Willermoz
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多くの野生薔薇の葉は...悪戯な風に靡きながらすべてがさらわれてしまった。
黄に染まり...やがてはくれないに染まり。それでも枝にしがみついていたけれど。
四季咲きの薔薇は...枝も.葉でさえも紅く染め.未だに蕾を立ち上げてくる。
私はどんな草花であれ...それ自体意志を持つものと捉えている。
季節柄.休眠を促す為に蕾を取り去ることが木の為にはよいのだろう。
けれど私は一月であれ二月であれ。
膨らんだ蕾は開こうが開くまいが取り去ったりはしない。
咲きたければ咲くがよいと知らぬふりをしている。
知らぬふりをしながらも。
この寒風吹き荒ぶ中。
蕾を立ち上げてきた薔薇の鉢植えの前で30分近く過ごしたりもする。
この蕾はきっと開かず体力を消耗させるだけだと判断したら。
何の未練もなく取り去るだけである。

葡萄紅。
賽昭君。
Marie Pavié。
True Slater's Crimson Chaina。
Mme. Laurette Messimy。
Mme. Antoine Mari。
Smith Parish。
Niphetos。
Rosa Clinophylla。
Miss Caroline。
Eridu Babylon。
Bengale Centefeuilles。
Anna Olivier。
琉球テリハノイバラ。
Duchesse de Brabant。
Perfection de Montplaisir。
Safrano a fleurs rouges。
Martha Gonzales。
Irene Watts true。
Alister Stella Gray。
Mme. Melanie Willermoz。
Le Vesuve。
Ellen Willmott。

今朝、水遣りの際に見渡しただけでも...これだけの薔薇に蕾がついている。
おそらく開かずに...茶色く萎びて朽ちるであろう薔薇は除いて...である。

私の住んでいる集合住宅は最上階にありベランダからの眺めには遮るものが全くない。
向かいの公団住宅様の建物は3階建てで隣は右も左も見渡す限り戸建てばかりである。
夜ともなれば遥か彼方に見える首都高を流れる車のヘッドライトが星のようにたなびく。

朝目覚めると3つの水盤には氷が張っている。
氷が溶ける頃には雀たちの憩いの場となる。
それでも薔薇が咲くのだ。
温暖な東京で暮らしている。
ただそれだけ。
けれど。
ただそれだけではあるまい。

人は声音を使い分けることができる。
いくつもの貌がそれぞれの人にあるように。
かくいう私もいくつもの声を持っている。
それはズルいことではなく。
極々当たり前の事だと思っている。
普段の声は地を這うが如く低い。
そのまっさらの普段の声を知っている人物は少なかろう。
音域が非常に狭く...歌が上手く歌えない。

だからこそアヴェ マリアを。
知らず知らずのうちに歌う習性がついてしまった。
真冬に薔薇が咲く時期にしか口ずさまない。
鼻歌だけどね。

G d D
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by MiscellaneousOGRs | 2011-01-20 20:00 | No Sad Songs for Me

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『The Day-to-Day Life of Albert Hastings』
[Kaylynn Deveney:Albert Hastings/2007]

皆さんは週にどの位の頻度で本を手にしますか?
僕は日に1〜2度...日課のように本屋に立ち寄ります。
そう...駅の改札を通過する回数と同じ位。
幼い頃から本屋の匂いがたまらなく好きなのです。
夕方以降 本屋をハシゴする事も珍しくありません。

同じコーナーで 一時間程貪るように頁を捲る日もあれば
書架の間を往来しながらも 何も目に入ってこない日もあります。
日に数えきれない程発行される書籍たち。
足を運ぶうちに自然と姿を消す週刊誌や季刊誌。
普段あまり手にする事のない雑誌でさえも
自然と発売日が頭の隅に入力されてしまう始末です。

仕事帰りに立ち寄った書店で一冊の写真集に出会いました。
両側から分厚い本に挟まれた黄色い背表紙...優しい手描き文字。
120頁にも満たない程の薄い写真集です。

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[ Irene Watts (Floribund or China Rose) /Guillot:France:1896]

キチンとアイロンのかかったシャツ。
ベッドの上に折りたたまれたパジャマ。
簡素に部屋を横切るロープには着慣れた部屋着や靴下。
陽の差し込む窓辺に挿された一本の花。
鬱蒼とした庭に散り乱れる花びら。
サイドボードには妻の若き日の写真。
虫眼鏡で活字を追い マーケットで買い出しをする。
じゃがいもの皮を剥き スコーンを焼き トーストにバターを塗る。

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老人の慎ましい日々が とても丁寧に綴られています。
ひとりの女性写真家の目によって切り取られた日暮し。
散歩の道すがら、声を交わすようになったふたりの間に生まれた風。
それぞれの写真に添えられた文字はAlbert Hastings氏自身が綴ったものです。

写真 中段の薔薇は11月中旬に訪れた 草ぶえの丘で撮った「イレーヌ・ワッツ」。
とても寒い一日でした。
日が翳ってきた午後には霧雨が音もなく降りてきて
衣服の隅々まで染み通ってしまいました。
この日に撮った写真はほんの50枚ほど。
おりをみてUPできたら...そう思っています。

いつの日か自分が年老いた時 どんな目線で花を見つめ
過ぎ行く季節と風の匂いに目を細めるのか...。
僕の傍らには 今と同じように 薔薇が咲いていてくれるでしょうか?

鞄に入る手頃な大きさ薄さゆえ...手にした日から持ち歩いています。
回顧録ではなく 未だ見ぬ未来がぎっしり詰まった とても素敵な一冊です。

G d D
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by MiscellaneousOGRs | 2007-12-01 00:00 | No Sad Songs for Me
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新しい部屋に引っ越した時。
まず何をするか?
家財が搬入される前に、何もない部屋で一晩を過ごす。
壁のいちばん広いところを見つけて、書架を張り巡らせる算段をする。

本棚のある部屋は何より落ち着きます。
レコード棚にも同じ事が云えるかもしれません。
いくつか遍歴を重ねてきたけれど、
やがて扉は必要ない事に気づきました。

思い立った時に手を伸ばし、
瞬時に旅の切符を手にする事が出来ます。

窓から射し込む光や、風向きひとつでその日出かける街を決めるように。
ページを捲る毎に現れる情景や、溝を削って回転する針のかすかな浮き沈み。

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2002年にリリースされたファーストアルバム『Quelqu'un m'a dit 』から早5年。
全曲英詩で綴られた歌には賛否両論の声も挙がったようだけれど、
個人的には、前作よりも耳に馴染むのが早かったように思います。

必要なだけの楽器を用いて、音と音との間に幾重にも隙間をつくる。
輪郭が柔らかいようでいて、その実綿密に計算された丁寧な音づくり...。
今回、英語の発音に関しては、マリアンヌ・フェイスフルが指導を行ったそうですが、
そこで幾度となく生まれたであろう数々の物語にも興味はつきません...。

その彼女が87年にリリースした名盤『Strange Weather』!
それこそ盤が擦り切れるまで聴いたものです。

ラストを締めくくる『At Last the Secret Is Out』〜ついに秘密が明るみに〜
ウィスタン・ヒュー・オーデンの詩によくもこの素晴らしいメロディーをつけたものです。

秘密をささやくなら...。
きっと誰しもそう願わずにはいられない。
唯一無二の声を天から授かったひとです。

3年前に恵比寿で観た彼女のステージは、とてもあたたかいものでした。
ちょっと忘れられそうにもありません。
惜しむらくは...、是非アナログでもリリースして欲しかった事かな。
ジャケ写も秀逸!

G d D

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[アリウム・シューベルティ:Allium schubertii]
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by MiscellaneousOGRs | 2007-07-25 00:00 | No Sad Songs for Me
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〔KNEF (Hildegard Knef)/Decca SLK 16633-P:Germany:1970〕

或る日、出逢った一枚のコンピレーションアルバム。
どの楽曲も素晴らしく、甘美な調べはまだ醒めきらぬ鼓膜に優しい陶酔を。
新譜の封を切る時は、深夜か、もしくは休日の早朝。
時間をゆっくりと贅沢に使うことのできるひとときに。
そのアルバムの中にあって、鼓膜でとどまらず僕の心臓を貫いた声がありました。
ハートに矢が刺さったとは正にこの事。意識する事なく恋に落ちたのです。
音を拾い上げた耳から、全身を駆け巡り指先まで熱くなった事を想い出します♪
ちょっと男性なのか女性なのか瞬時に判断する隙も与えない程の個性的な声。
大袈裟かもしれないけれど、きっとその時僕の血となり肉となった気がしています。

旅はそこから始まったのでしょう。

遠く離れた地に住む恋人に逢いにゆくように...。
僕は彼女のレコードを集め始めたのでした。
数えてみてはいないのですが、
何十枚手許に集まったのでしょうか?
中には手放してしまったものもありますが、
現在でも僕の大切な宝物かもしれません。

といっても僕がコンプリートしたいのは70年代の極々前半のものまで。
優れたアルバムが何枚かありますが、それはほとんど手に入れましたから、
あとは数多くリリースされているEPですね。

音楽の形態はめざましい発展を遂げ、
現在では様々な環境において愉しむ事ができるようになりました。
実態を深く知ることなく簡単にダウンロードする事が出来る現状。
でも、なんとなく味気ないように感じますね。便利ではあるけれど。
そう!カセットテープに録音した「音」がいちばん好きだと云っていた友人もいました。

僕はレコードの音がいちばん好き。
温もりと立体感を伴った音の世界の広がりは唯一無二のものだと思うから。
スリーブから盤を取り出し、針を落とすまでの行為も好きです。
その合間に背中で珈琲が音もなく落ちてゆくようであれば尚更!
それ以上でもなくそれ以下でもない、計算された約30×30cmの世界。
レコードジャケットのデザインにはすべてを削ぎ落とした簡素な美しさがあります。
それに眺めても楽しいものでしょ?

今日の一枚は1970年、彼女が40歳の時にリリースされたもの。
アルバムに自身の名を冠し、粒ぞろいの楽曲も光る...、
「Hans Hammerschmid」との相性も変わらず抜群。
コンセプトも明確な素晴らしい一枚に仕上がっています。
何よりもジャケットのアートワークが秀逸です。

彼女の名前は『Hildegard Knef』。
ドイツを代表する女優であり、シンガー。
加えて文筆業もこなす...すべてにおいて精力的なマダムだったのでしょう。
母国ドイツでは切手になった事もあるほどの国民的なスターでした。(この切手も欲しい!)
残念ながら2002年に亡くなられましたが、僕はこれからも旅を続けてゆきます。
遠く離れたドイツと日本を結ぶもの。未だ見ぬ彼女の声に逢うために...。

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僕は、人の『声』というものを忘れる事がありません。
懐かしい時空の彼方に佇む旧友も。
袂を分かちそれぞれ別の人生を歩む事になったかつての恋人達も。
顔や名前は忘れても、声だけは不思議と憶えているものなのですね。

彼女のレコードにはまだまだ素敵なものが何枚か存在します。
また折にふれてご紹介いたしますね。

G d D
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by MiscellaneousOGRs | 2007-02-05 00:00 | No Sad Songs for Me
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