カテゴリ:日暮らし( 32 )


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幾重にも絡まった革紐はそのままに。
鍵束を放り出す。
靴を脱ぐ。
シャツを洗う。
お湯を沸かす。

容赦なく日付が変わって朝が来る。
決められた時間に部屋を横切る太陽が嬉しい日。
なかなかやってこない雨雲をひたすら待ち続ける日。
雨に濡れた大地を求めて電車に飛び乗る日。

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またお湯を沸かす。
一晩のうちに伸びた髭にゆっくりと刃を当てる。

芽が出て約1ヶ月 今が盛りの窓辺のサフラン。
球根をそのまま転がしておいたもの。
軽く赤玉土をかぶせたもの。
それぞれ台所や 庭に面した窓辺に置いていました。
直射日光にはほとんど当てていません。

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開花期にそれほどの違いはなかったものの、
土をかぶせたものはびっしりと白根を伸ばし、
2日程早めに花開きました。

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〔Gruss an Teplitz 日光 (China or Bourbon) /Geschwind:Hungary:1897]

そして2枚目の写真は 先日の『Gruss an Teplitz』の1週間後。
日々失われてゆく水分...その代りに。
花は新しい命をその身に宿すのでしょうか。

今あるがままの姿です。

G d D
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by MiscellaneousOGRs | 2007-11-19 21:00 | 日暮らし

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庭の真ん中の水色の柱。
2階のバルコニーを支えるための足です。
もう1本は庭の片隅の邪魔にならない場所に...。
塀に沿うが如くひっそりと建っています。
庭へ降り立つ窓を開けると...
いちばんに目に飛び込んできた淡くやさしい朝靄の色。
年月を経て錆び落ちた鉄が醸し出す...すべらかな肌。
庭にホースを回すにも 鉢を移動させるにも...。
幾度となくこの柱を邪魔に感じてきたけれど。

来年以降...
この場所で薔薇を育てる事ができなくなるかもしれません。
街暮らしでは決してめずらしくない事です。
人の暮らしも街の眺めも...常に移り変わるもの。

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邪魔だ邪魔だと感じていた柱も
今では古くからの友人のような...。
そんな親しさを覚えます。

この写真は、今年の春に撮ったもの。
薔薇は一季の『Rosa Iwara』です。
夕暮れどきだったかな?

G d D
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by MiscellaneousOGRs | 2007-10-23 23:30 | 日暮らし

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秋から冬にかけて、園芸熱はより上昇します。
2月の終わりから3月にかけて
新しい芽が葉を展開させ枝先に日毎膨らむ蕾。
春の賑やかな気持ちの装いと違って
胸の隅をぽーっと蠟燭の灯が照らすような...
暖まった部屋へ家路を急ぐような...
そんな心持ちです。

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〔Rosa Manetti: (Noisette) /Manetti:Italy: 1835〕

週末、庭の隅々に散らばっていた鉢を拾い上げ
余分な苔を落とし、ほんの少しだけ磨きました。
あるものには種を蒔き、
あるものにはひとつずつ球根を植えてみるつもりです。
ヒーターで曇った硝子窓を背に並ぶ...
そんな球根たちの近い未来の姿を思い浮かべています。

庭の薔薇の実もそれぞれに色づいて。
今年はどんな色のカーディガンを選ぶのだろう...♪
楽しみな季節ですね。

G d D
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by MiscellaneousOGRs | 2007-09-25 23:30 | 日暮らし

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庭園にダリアを見に。
或る秋の午後に、近しいひとと偶然に訪れた武蔵野。
薔薇園を抜け、雑木林を彷徨い...
水音に耳を澄ましながら樹の懐に寝そべる。

雲間から金砂が降ってくるような空色は、この季節ならではのもの。
僕にとって深大寺は松本清張の『波の塔』の印象が今でも強い。

三鷹からバスに揺られて深大寺。その後 調布へ抜けるのが好ましい。
その逆だと夜に向かうようで哀しくなります。
調布駅を背にして...ぐんぐん流れる車窓に映るは都内の薄暮街灯。
遠くにぼんやり。今時分だと午後4時過ぎが綺麗。
夕陽が見えないからいいのです。

G d D
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by MiscellaneousOGRs | 2007-09-21 00:00 | 日暮らし

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日々の更新を掲げてから、ちょうど半月が過ぎました。
きっかけなんてあってないようなものですが...
自分に、あまり考える時間を与えずに日々を綴ってみたいと思ったんです。
そしていつ更新されるともわからないこのブログに
毎日足を運んでくださる皆様といつもより少しだけ
時間を凝縮したやりとりをしてみたい...そう思ったからでした。

折り返し地点まで歩いてきて、
今までは気づかなかった事柄に触れる事もできて
とてもよい試みだったと思っています。

写真も気負ったものではなく、
できる限り素直なものを選ぶよう心がけました。
本来ならばボツにするであろうカットも、
気持ちのどこかにひっかかったならば、
出来はどうであれ1枚の写真として認め...載せる事にしています。

朝、目覚めて顔を洗い・歯を磨き・髭を剃り・同時に髪も洗うように。
お湯を沸かし・豆を挽き・ミルクを温め・同時に器も温めておくように。
花に手を伸ばし・地を見つめ・空を仰ぎ・水を遣り・同時に素足も洗うように。

時間はとても尊く、時に残酷で限りなく優しいものですね。
嬉しい事も哀しい事も...、
気を失うように眠りの国へと堕ちてしまえばやがて朝がやってきます。
当たり前の事なのに不思議ですね...なんだか。

毎日更新じゃないじゃん...とか仰らずに...!(笑)
どうぞ お時間の許す限り、もうしばらくおつき合いください♪

G d D
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by MiscellaneousOGRs | 2007-09-17 00:00 | 日暮らし

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〔コルチカム(イヌサフラン)/Colchicum autumnale 〕

秋植え球根の季節ですね。
皆さんはどんな球根をあらたに迎えましたか?
今年は何を植えようかと今から思案中ですが、
毎年、あっという間に売り切れてしまいます。
シラーやヒヤシンスはちょっと多めに買い込んでおこう...。
ちょっとワクワクする週末です。

秋になると出回り始めるコルチカム。
別名イヌサフランと呼ばれる事もあるようです。
去年は「ウォーターリリー」という八重咲きのものを買いましたが、
今年購入したものは、ラベルにただコルチカムとだけあり、
詳細はわからないまま。咲いてからのお楽しみですね。
水も土も必要としないこの球根には何故か愛着を感じてしまいます。

果実を盛ったボウルなどに一緒に放り込んでおいても風情です。
今ならまだ沢山出回っていますから、どんな植物も枯らしてしまう方...!
ひとつといわずふたつみっつテーブルの上に転がしておくだけで、
或る日突然花を咲かせます。

花芽が膨らんできたら、また写真をお届けしますね。

G d D

追記:二日分まとめてUPです♪
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by MiscellaneousOGRs | 2007-09-16 00:00 | 日暮らし

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名前を失ってしまった薔薇があります。
それぞれの薔薇が、何処にどんな状態で育っているのか...。
以前はタグやラベルを取り去ってしまっても、見失う事はまずありませんでした。

何かの拍子に入れ違ってしまったり行方をくらましたり...。
或る日突然、指先や鼻腔になつかしい感覚が甦り、
その名を記憶の底から救いあげてくれる...そんな日を待ち望んでいます。
素晴らしく鮮やかな色を持つ薔薇にも起こりうる事なんですね。

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手折られても尚、庭へと視線を向けるブッドレア。
この写真は先日挿した時のもの。
まだまだ咲き続ける弓なりの枝も、
今夜の雨にその身を重くしならせているかもしれません。

雨音は眠っていた記憶を呼び起こしてくれます。
雨の降る夜はレコードに針を落とすのはやめておきましょう。

G d D
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by MiscellaneousOGRs | 2007-09-11 23:30 | 日暮らし

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どんなに瑞々しい果実でも、時が経てば自然に水分を失い...
やがて果皮は縮れ果肉と共に沈んでゆきます。
ただ若くて美しいというだけでも、それ自体充分に輝きのあるもの。

欠け落ちて本来の丸みを失ってしまったもの。
色はくすみ...澱んで元の色を識別できない程に変わり果て...
滑らかだった表皮に、溝も露わな窪みを作り出す。

若く 新しいというだけで見向きもされないもの。
旬のものが瑞々しく綺麗なのは当たり前の事だと...。
朽ちたものや熟成されたものだけに美徳を見出そうとする心。
そんな場面に遭遇した時。
その心情を恐ろしく無惨なものに感じる瞬間があります。

今年の我が家の紫陽花。
花柄を摘まず夏を越しました。
時間だけが均しく流れて、ただ今がそこにあるだけです。

G d D
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by MiscellaneousOGRs | 2007-09-09 23:30 | 日暮らし

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〔チドメグサ(血止め草)/セリ科チドメグサ属:Hydrocotyle sibthorpioides〕

近所に水草や金魚を専門に扱っている小さな店があります。
その店先で琺瑯のバットにゆらゆら揺れているチドメグサを見つけて
なんだか子供の頃の夏休みを想い出し、連れ帰ってきました。

時に器を変えながらしばらく生育を見守ってみるつもりです。
紫の小花は名前を失念...。
花期がたいへん長く、いつも秋遅くまで咲いています。

朝、窓を開け放った時にひらひら舞っていた黒い蝶々。
しばらくモエシーの枝にひと休みです。
強い風で羽が痛んでいますね。
このあと、あっという間に飛び去ってしまい、
写真は1枚きりしか撮れませんでした。

G d D

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by MiscellaneousOGRs | 2007-09-07 23:30 | 日暮らし

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自ら煎れる珈琲の味を覚えてからというもの。
いつもより15分程早めに起床する癖が身につきました。
どんなに軽く見積もっても水遣りに30分。
計45分は身支度以外に必要な時間です。
髭を剃るのも慌ただしい朝。

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朝は一日の中でいちばん好きな時間ですが、
休日などはできれば遅くまで寝ていたいもの。
けれど美味しい珈琲を飲みたいが為に早起きする癖がついてしまいました。
なんとなくですが...午前7:00と11:00では味も違うような気がするのです。
窓を開け放った時に目に映る陽射しの色も関係しているかもしれませんね。

僕は1週間で200gをきっちり使いきります。
夏場はもう少し早い頻度で...3日位かな。
どんなに暑い真夏でも家では冷たい珈琲は飲みません。
アイスコーヒーは喫茶店で飲みたいんです。

ほぼ毎回購入する店は決まっているのですが、
時には美味しい豆を求めて梯子する喫茶店の薄暗い灯もいいものです。
近頃では静かな喫茶店も軒並み少なくなりました...。
所謂...カフェは騒々しすぎますから、ゆっくり本を開く事さえ躊躇われます。
そう...あくまで喫茶店がよいのです。

熱い珈琲が躯を芯まで暖めてくれる季節まであともう少し。
色づいた落ち葉の上を歩く度にひんやり音をたてて壊れゆく枯れ枝。
サクサク踏みしめる、...そんな音が恋しい今日この頃です。

もう長年愛用しているPEUGEOTのコーヒーミル。
それぞれ別々に出逢った古いクリーマーとボウル。
貫入やカケもまろく馴染み、お互いがまるで家族のようです。
台所の棚にはいつもこうして置いているせいか、
どんなに寝惚けていても手に取るのは簡単。
この手の象牙色、もしくは砂の色、肌の色。
惹かれる色合いはいつも決まっていて、迎える際の指針はまずブレません...。
迷う事がないんですね。

喫茶店がよいと云いながら...薔薇は「Cafe」。
僕はどちらかといえば、フロリバンダだというだけで
購買意欲を失くしてしまいますが...。
この薔薇はとってもあたたかい...ふくよかないい匂いがします。
ただのティー香と括ってしまうにはもったいない程の深い香りです。
いつぞやの秋に撮影したものですが、とても豊かな色で咲いてくれました。

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〔Cafe (Floribunda) /Kordes : Germany : 1956〕

わずかに朱を宿した咲き始めの色もよいけれど、
手前の開き切ってからの色合いをことのほか美しく感じた次第です。
皆さんの目にはどのように映りますか?

G d D
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by MiscellaneousOGRs | 2007-09-03 23:00 | 日暮らし
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