『庭』について。

c0097879_082320.jpg

〔Snow Goose (English Rose)/Austin:UK:1996〕
〔Alba Semi-plena (Alba)/unknown:unknown:pre-1600〕
〔Climbing Iceberg(Climbing Floribunda)/Cant:UK:1968〕
〔Mme. Hardy (Damask)/Hardy:France:1832〕
〔Paul Cezanne(Rose des Cisterciens)/Delbard:France:1998〕
〔Emanuel(English Rose)/Austin:UK:1985〕
〔Ghislaine de Feligonde(Hybrid Multiflora)/Turbat:France:1916〕
〔The Dark Lady (English Rose)/Austin:UK: 1991〕
〔Harlow Carr (English Rose)/Austin:UK:2004〕
〔Rosa Manetti: (Noisette)/Manetti:Italy: 1835〕

*****************************************************************
僕が住んでいるのは東京の23区内。
住宅地に囲まれた路地の奥...その更に奥の奥です。
比較的都心に近い利便性のよい場所。
この場所に越して来たのは、もう何年前でしょうか。

通勤圏内であれば何処でもよかったんですが...。
不動産屋の方に案内されて訪れた部屋は
当然の如く窓が閉ざされており、
第一印象は曖昧なものでした。
台所が広く...窓も大きく取られていたのは好印象でしたが
部屋自体はありふれたもので格別どうということはない。
ところが...不動産屋の方が窓を開けた途端...
目に飛び込んできたのが雑草の生い茂ったこの庭だったのです。
そう...人の背丈ほども茂っていました(笑)
この草花の成長の仕方(一種独特な)は今も変わりません。
太陽を求めて兎に角上へ上へと伸びる傾向にあります。

c0097879_092439.jpg

〔Perfection de Montplaisir (Tea Rose)/Levet:France:1871〕
〔Miss Alice(English Rose)/Austin:UK:2000〕
〔J Sparks(Min)Unknown:Japan:Unknown〕
〔Grey Dawn(Floribunda)/LeGrice:UK:1975〕

常日頃...日陰だ日陰だと言っていますが、陽当たりもまずまずでしょう。
(薔薇には足りないと思いますが その他の草花は概ね生育良好)
綿密に測った事はないのですが奥行きは部屋から塀まで約150〜160cm。
畳1枚分、縦の線。その畳が横に6〜7枚並べられるほどの
本当にちっぽけなスペースなのです。
所謂ベランダでガーデニングを(ルーフバルコニーなど広いものは除く)
楽しんでいらっしゃる方々とそう変わらない広さ(狭さ)なのではないかと思います。
一階でコンクリートではなく土敷きだという点を除けばそう差異はないと思います。
僕は約半分を砂利と石版で覆ってしまいました。(根が張ってしまうのを防ぐ為)
賃貸なので土に下ろすことはせず、ほぼすべて鉢で管理しています。

c0097879_010828.jpg

〔Harlow Carr (English Rose)/Austin:UK:2004〕
〔Rosa Manetti: (Noisette)/Manetti:Italy: 1835〕
〔サンギソルバ(Sanguisorba tenuifolia var. alba)/バラ科:ワレモコウ属〕

厳密な意味では『庭』と呼ぶ事は出来ない。
本当の意味での「我が家」でもない。
けれど僕は敢えて『庭』...そして「我が家」と呼びたいのです。
庭への憧れ、大地への渇望...それらも含めてすべて。
愛着を持ってそう呼びたいのだと。
尚且つ...身の丈にあった暮らしと共に日々を確かめたいのだとも。

庭の全景...咲き乱れる薔薇や草花を皆さんにもお届けしたいとは思いつつ
プライベートな空間を果たして何処まで写しとってよいのやら大いに悩むところです。
僕のものであって僕のものではない場所を...お隣が写ってしまいますしね...。
ブログを続けていく上で写真のバリエーションなども含め
少なからずフラストレーションを感じる事もありますが
今は...棲み家を共にした草花たちに
暮らしの中での精いっぱいを注ぎたいのです。
室内に鉢を取り込んで撮影した写真の数々...
それらを見ていただければ一目瞭然。
皆様にもご理解いただけるでしょう。
最盛期。床には土がこぼれ、葉や枝が散乱し、
時には虫が這っていることもあります。
さすがに「部屋に虫」はイヤですから(笑)この時期に限っては細めに掃除をします。
庭で散らせたいとは思いながらも枝に鋏を入れる時。本当に胸が痛みます。
土から離れて新たな器へと浮かべられた薔薇や野の花。
少し傲慢な云い方かもしれませんが、
共に新たな場所へ一緒に旅をしているのだと...
僕はそう思っています。(ファンタジー全開の勝手な云い分です)

いつか広い庭を持つ事が出来たとして...
遠いその昔を振り返った時。
あぁ...棘に腕や背中を裂かれながら
こんな日々を送っていたのかと懐かしむ事もあるかもしれない。
幸せなのかそうでないのか...それは草花のみが知るところです。

c0097879_0105733.jpg

〔ハルジオン(Erigeron phladelphicus)/キク科:ムカシヨモギ属〕

いつまで此処で暮らすのか...それは僕にも分からない。
ただ...この場所で草花と出逢い薔薇を育てて「今」があります。
いつか僕がこの場所を去る日が来た時、
胸に込み上げてくるものがきっとある事でしょう。
次にどんな人が此処に住むのか僕の知るところではないけれど
僕が微かな情熱を注ぎ込んだ跡形が 良い「気」として残り...
次なる住人に幸せをもたらしてくれたらいいなとも思います。

こぼれ種で増えた命がどのように生き延びてゆくのか。
一本残らず刈り取られて見る影もなくなっているのか...
ドクダミやユキノシタが野放途に蔓延っているのか...。
去ってしまった未来の僕には 残念ながら見る事ができません。
もしかしたら...実生の薔薇がひっそりと咲いているかもしれませんね。

c0097879_0121685.jpg

〔Harlow Carr (English Rose)/Austin:UK:2004〕
〔Ghislaine de Feligonde(Hybrid Multiflora)/Turbat:France:1916〕
〔Rosa Manetti: (Noisette)/Manetti:Italy: 1835〕

2008年5月、今現在の庭の記録。
けれど既に此処にあるのは過ぎ去った昨日...。
今朝撮ったばかりの写真だとしても「今」ではないのです。
だからこそ愛しいのかもしれません。

G d D
*****************************************************************
尚、「Rosa Manetti」→「Rosa marretii」 →「カラフトイバラ」...との事です。
最下段以外は購入した際のデータに基づいて記しました。
『Harlow Carr』と共に写っている なんとも美しいシュートはこの薔薇のもの。
今年は思いきって大きな鉢へ植え替えて大株にする予定です!
[PR]
by MiscellaneousOGRs | 2008-05-20 00:00 | 月季
←menuへ