金砂の降る午後。

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一季...二季...指をたたんで数えては 歩みを止める。

秋の午後はとても短い。
一分たりとも同じ色をとどめてはいない花々。
影法師は樹々の隙間を縫って知らぬ間に遠ざかってゆきます。
ゆっくり歩くのが心地いいはずなのに ついつい急ぎ足になってしまうのは何故?

写真は左上から右下斜めに『R.moscharta』。
フランネルのような産毛に包まれたしなやかな枝葉の手触り。
地を這う枝は土を離れてどこまでも。
この薔薇の前に一時間近く居座って
流れる雲を 共に同じ高さで見ていました。
いつの日か この薔薇を地植えにできるといいなと思っています。

中段を左右に 薔薇は『Lady Hillingdon』。
風を孕んで優雅にくたびれたさまが ひと際綺麗でした。
軸に紫 はらりと散るは琵琶のひと剥き。
まさにこの季節 この時間に生まれたのではないかと見紛う姿です。

我が身の棘に傷を印すは過ぎ去った風。
紫に暮れなずむ薔薇の名は最後までわからず...。
まだ名前がついていない薔薇かもしれません。
ハイブリッドティーですが とても好ましい樹形。
花はすべて俯いて咲いていました。

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写真は先日 神代植物公園で撮ったもの。
僕がこの場所を時折訪れてみたくなるのは
大切な人と共に歩いた道があるから。
季節もちょうど今頃 秋でした。

ただ...未だに薔薇を好きになってはくれません。
こればかりは仕方ありませんね。
開いた掌に 雲間からそっと金砂が舞い降ります。

G d D
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by MiscellaneousOGRs | 2007-10-30 23:30 | 月季
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