薔薇は野の花。


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〔Hume's Blush Tea-scented China : R.Odorata (Tea Rose) /Hume:UK:Pre-1809〕

今朝、庭に降り立ったら...
『Hume's Blush Tea-Scented China』が咲いていました。
春から絶え間なく咲いている薔薇ですが、
久しぶりに目を奪われたような気がします。
まだまだ本来の花弁数にはほど遠いのですが、
散りかけた山梔子に似た姿でひっそりと咲いていました。
真夏には花径も小さくなり、
咲いてはいても見過ごしてしまう事が多かったのです。
そう...ほとんど一重といってもいいくらい涼やかな姿へと変貌してしまいます。

この薔薇から『香水月季』という素晴らしい響きの4文字を頂戴しました。
類似を指摘される事も多い謎に包まれた薔薇ではありますが、
いずれにしてもそんな事は問題にはなりません。

できる限りの手をつくして同じ名前で流通しているこの薔薇を
いつの日か、並べて育ててみたいとも思っているんです。

我が家にある株は、若干クリーム色を帯びた白い花。
春から初夏にかけては淡いピンクが潜みます。
細立ちで華奢な躯に棘は少なめです。
小枝が程よく分岐して自然とまとまりのよい樹形をつくります。
葉も小さく涼しげに細り、チャイナローズの面影も色濃く...。
ティーとチャイナ、双方の名を冠する薔薇もめずらしいですね。

薔薇という花に対して、何の思い入れも持たない方にこそ、
是非育てて欲しい薔薇だと常々感じています。

沢山の名もなき草花たちと混植しても素晴らしい調和を見せますし、
四つの季節、それぞれに違った表情を見せながら楚々として咲きます。
加えてとてもよい匂い...、例えるなら湯の中でゆっくりとひらいた茶葉。
茶器から掬いあげたばかりの暖かい茶葉の放つ匂いに近いかもしれません。
乾いた紅茶葉に限りなく近い匂いの薔薇もありますが、
この薔薇に関しては程よい湿度を鼻腔に感じるのです。

薔薇は虫がつくし、薬剤で管理しなければ病気になってばかり...。
薔薇と共に暮らしてみて感じるのは、そんなに強烈な虫はつかないということ。
この薔薇は、我が家では病気という病気をほとんど拾いません。

野に咲く草花に限りなく近い薔薇は原種の一重の薔薇だと思いますが、
四季に咲いて、庭を彩ってくれる薔薇を一本...とお考えなら。
この薔薇ほど適した姿の薔薇はないと思います。
僕は、虫喰いの透かし葉も景色のひとつとして捉えています。
それに虫も寄り付かない花ってどうなの?...と思っていますし(笑)

目を奪われるという事は心を奪われる事と同じです。
朝、出勤する前に10分だけ...と自分に云い聞かせながら
軽く割り切ってシャッターを切っているうちに危うく遅刻しそうになりました。
朝摘みの薔薇はやはりいいですね。
袖を引かれる思いで玄関の鍵を閉めました。

G d D
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by MiscellaneousOGRs | 2007-09-20 23:30 | Sweeter than Sweet
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