ジュリアについて。


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〔Julia's Rose (Hybrit Tea) /Wisbech:UK:1976〕

この薔薇を手許で育てる前は、それはもう随分憧れたものでした。
季節折々に節目正しくキチンと咲いてはくれましたが、
花屋の店先で しどけなく項垂れている姿とは随分違う...。
初めて咲いた日にそんな印象を抱いたのを憶えています。

深い色合いで咲く事は稀で、いつも檸檬を絞った紅茶のように色褪せて。
温室育ちとは違って、花弁も心なしか若干厚かったように思います。
どんな薔薇でも育つ環境が違えば、
その容姿に変化が生じてくるのは当然なのかもしれません。
風雨にさらされ、西日にたくましく枝を伸ばす姿には、
常に力強いものが宿っていました。

残念ながら我が家では随分前に枯れてしまったんです。
この写真はたしかちょうど今頃。
過ぎし日の晩夏に我が家で咲いたものです。
その気持ちを反映してか、写真も僅かに数枚を残すのみ...。
切り花のJuliaと大きく違うのは、開ききった姿がとても優雅だった事。
蕊がまことに美しい...そう感じたのを憶えています。
写真の右手にぼんやり写っている姿が、露地物のJuliaの正しい姿かもしれません。

昔の恋人の写真が、思わぬ場所から出てきた時のような面映ゆさ...。
久しぶりに見て、微笑ましい気持ちになった次第です。

でもきっと...もう再び逢う事はないかもしれませんね。
この薔薇の色のように、今となっては過ぎ去った昔の出来事。
今でも時々、冷たい硝子越しにすれ違う事があるけれど。
あれはきっと別人、ただ貴女によく似た人なのでしょう。

G d D
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by MiscellaneousOGRs | 2007-09-06 23:30 | Sweeter than Sweet
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