それを薔薇が望むなら。


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〔Yolande d'Aragon (Hybrid Perpetual)/Vibert:France:1843〕

秋に...より豊潤な花を求めて、
薔薇は夏場には摘蕾した方がいいとの声もあります。
もう幾度となく耳にした言葉だけれど、僕は咲かせてしまいます。
この咲かせる...という言葉も適切ではありませんね。
園芸植物の代名詞のような薔薇も 人はただ手を貸すだけで、
内側から生まれでるエネルギーは自然と植物本来の持つ力だと思っています。

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〔Snow Goose (English Rose) /Austin:UK:1996〕
〔斑入りヤマブキ〕

100の庭があれば薔薇の咲き方も100通り。
照りつける陽射しに薔薇が咲きたいと願うなら、
その気持ち そのままに...僕は委ねてしまいます。

ただあるがままの美しさ。
人がそれぞれであるように薔薇もまたそれぞれ。
過酷な夏の辛さを充分承知している四季咲きの薔薇は、
芽を微動だに動かさず秋の訪れを静かに待っています。
我が家ではティーローズにその徴候が強く表れ、
夏に素晴らしい花を咲かせるものと、
上記のように芽がまったく動かないものとに二分されます。
夏、摘蕾したからといって秋により美しい姿で咲くとは限らない。
秋に素晴らしい顔で咲く薔薇は、夏にひと休みしている事が多いです。
新苗のように株が充実していないものは別ですが、
それでもその年の秋は望まず、翌年以降へ気持ちを残しておくんです。
植物と共に暮らすと、結果をすぐには望まないという
...そんなゆったりした気持ちが生まれますね。

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〔Mme. Alfred Carriere (Noisette) /Schwartz:France: 1879〕

春に優しい薔薇。
夏に美しい薔薇。
秋に奥ゆかしい薔薇。
冬に神々しい薔薇。

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〔William Shakespeare 2000 (English Rose) /Austin:UK: 2000〕

それぞれが咲きたい季節に咲くのが望ましいと思うだけです。
蕾を取り去ってしまうなんて人間のエゴ以外の何ものでもない気がします。
咲いて枯れるならそれもまた薔薇の一生。

今日の薔薇はいずれも今年の夏の薔薇。
1.2枚目の薔薇はポートランド説も根強い『Yolande d'Aragon』。
我が家では秋にも返り咲く事のない一季咲きとして捉えていますが...。
強い陽射しに花弁を反らせた姿も春とはまた違った趣で美しいです。
花は少し小ぶりになりましたが、花弁数は程よく変わらず。
春に比べて身軽なせいか、僕の背丈を遥かに超えて高い場所で開きました。
こちらは昨年2006年の春の姿。

イングリッシュ・ローズの四季咲き性についてはもう述べる必要はありませんね。
夏にこれだけの色姿...、庭の中でも一際輝いています。
少し赤みが強く出るものの、この薔薇も花弁数はさほど減りません。

『Mme. Alfred Carriere』はゆうべの土砂降りに促されたのでしょうか。
雨上がりの空気は、もう既に夏のものではなく秋の気配が濃厚です。
その甘い匂いに、ほんの少しだけ時間が止まって欲しいと...切に願うばかり。

過酷な夏に咲いた薔薇たちを見て、
その季節を映した瑞々しい美しさに、...ただ心窩がしめつけられる思いです。

G d D
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by MiscellaneousOGRs | 2007-08-29 07:00 | 日暮らし
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